国境を越えるアジアの家事労働者 ― 女性たちの生活戦略 (世界思想ゼミナール)

国境を越えるアジアの家事労働者
目次
はじめに

1章 いざ出国―海外出稼ぎを作り出すシステム
1 「神様が守ってくれる」―海外就労の規定要因
2 「いまが出国のタイミング」―家族プロジェクト
3 「身長が足りない」「お金が足りない」「学歴が足りない」―多様な出国先と限られた選択
4 「超ショートヘアになってしまった」―規格化される身体
5 「私たちも「お客さま」のはずなのに…」―通過儀礼としてのエージェンシー

2章 すべては運次第―外国人家事労働者としての生活
1 「一体,何人の世話をしなければならないのか」―雇用者家族の境界線
2 「私のどこが問題なの?」―早すぎる解雇
3 「ゴキブリだってあなたよりマシ」―理不尽な雇用者たち
4 「私が家族の一員だって…」―マターナリズム
5 「毎週,パーティの世話で大忙し」―新有閑階級の誕生
6 「私は雇用者のカウンセラー」―感情労働
7 「すばらしい西洋人」―出会えない理想の雇用者

3章 言いなりになってばかりはいられない―したたかな不服従
1 「結婚指輪をパンティに隠して」―脱個性化に抗う
2 「監視カメラに気をつけて」―シスターフッド
3 「はーい,奥様!」―感情偽装
4 「私の家族は無一文」―「弱者」を武器に
5 「故郷の暴力夫から逃れて」―抵抗としての移動
6 「橋の下でパーティ」―占領

4章 格好よくやろう―アイデンティティのマネージメント
1 「格好いい携帯電話,スタイリッシュな服」―アイデンティティ・キットの獲得
2 「私は故郷では教師」―以前の役割の想起
3 「気分はもうカナダ」―予期的社会化
4 「美人コンテストで優勝」―付加的価値や役割の獲得
5 「私は何でもできる」―「有能な家事労働者」としての存在証明
6 「私たちは「あの人たち」とは違う」―他者からの価値の剥奪
7 「メイドではなく,「DH」だよ」―自己執行カテゴリー

5章 逃げよう,シェルターに―NGOの利用法
1 「やっとここまで逃げてきた」―最後の砦
2 「西洋人雇用者がみつかった!」―「犠牲者」の逆転勝利
3 「私たちはひとつの家族です」―シェルター居住の技法
4 「人生の新しいチャプター」―グローバル家族の展開

6章 海外出稼ぎ20年―親密圏の再編成
1 「堕ろすな!」―親密な関係性への希求
2 「夫と密会(あいびき)する」―労働移動と結婚移動
3 「私はたぶん男性だと思う」―セクシュアリティの海外(トランスナショナル)実践
4 「姉に会いに来た」―就労国での再会
5 「離れていても家族と一緒」―アクティブな「影の世帯員」
6 「行ったり来たりの私の人生」―家族を組み直す
7 「プランB」―親密圏の再編成

おわりに
あとがき
文献
索引

上野 加代子 著
本体2,100円(税別)
2011年12月発行【品切】
四六判/264頁
ISBN978-4-7907-1551-1
国家・エージェンシー・雇用者の収奪と抑圧に抗して、悩みながらも、したたかに、軽やかに――シンガポールで働くインドネシア・フィリピン女性を中心に、人生を切り開くために奮闘を続ける姿を、10年にわたる調査から鮮やかに描き出す。

世界思想ゼミナール (社会)


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