〔新版〕 介護ライフスタイルの社会学 (世界思想ゼミナール)

〔新版〕 介護ライフスタイルの社会学
目次
序章 高齢者介護のゆくえ
人間とケア
人類学からみた老い
本書の構成と内容

第1章 介護の社会史
はじめに
古代から中世にかけての老人像
近世(江戸時代)――老年期の誕生と孝規範の実践としての男性当主による介護
明治期から戦中期――たてまえの敬老精神と「斉家報国」の象徴としての嫁による介護
戦後から高度経済成長期――老人の地位の凋落と性別役割分業による介護
低成長期から現在――日本型福祉社会構想の破綻から公的介護保険制度・成年後見制度の創設へ

第2章 介護ライフスタイルという視点
「社会的弱者としての老人」から「自立する高齢者」へ
社会的ネットワークにおける「個としての高齢者」
要介護高齢者の主体性の尊重と他者への依存
介護についての個人的選好
個人化の進行
家族ライフスタイル論的アプローチ
介護責任の曖昧化
介護ライフスタイル
主体性と自己責任のディレンマ

第3章 介護ライフスタイルに関する実証調査
聞き取り面接調査の実施
聞き取り面接調査の方法
要介護者および対象家族の属性(表3-1)
多様な介護の型
震災経験という地域的特性
阪神間都市部における介護意識

第4章 介護者の動機からみる介護ライフスタイル
動機の表明
行為の選択基準
介護の原則基準
介護の共感基準
介護の有用基準
介護の動機の類型
A型動機による介護(有用性・規範的原則性)
B型動機による介護(共感性・規範的原則性)
AB型動機による介護(有用性・共感性・規範的原則性)
C型動機による介護(共感性・任意的原則性)
自発性のパラドックス
交渉の戦略としての規範的原則基準
介護者と要介護者の動機の調整

第5章 介護の長期化と介護ライフスタイル
介護の長期化による動機型の移行
介護の場・介護者の変更による移行
介護者の意味づけの変化による移行
介護の社会化と介護ライフスタイル
生活資源の導入と介護者の動機
問題行動多発期における「持続的イメージ」の破壊
安定期における関係性の再定義
ライフイベントとしての介護
「介護仲間」というインフォーマル・ネットワーク
介護ライフスタイルの形成における世代間格差

第6章 配偶者間介護と家族ダイナミックス
現代の配偶者間介護
家族システム論による分析
配偶者間介護における家族ダイナミックス
配偶者間介護をめぐる家族・親族システム
ケアの二面性
外部システムからの資源導入
配偶者間介護における情緒的相克性
任意制家族における配偶者間介護

第7章 介護ライフスタイルとジェンダー
介護と家族に関する規範のゆらぎ
「介護ライフスタイル」におけるジェンダー問題
老親介護をめぐる家族ダイナミックスの分析方法
息子夫婦による老親介護
娘夫婦による老親介護
「関係性コミットメント」とジェンダー
夫方老親介護における「介護ライフスタイル」
妻方老親介護における「介護ライフスタイル」
「関係性コミットメント」による介護

第8章 介護ライフスタイルと親族ネットワーク
親族ネットワーク研究の軌跡
ネットワーク論から「介護ライフスタイル」への接近
介護ライフスタイル境界と親族境界
「介護クリーク」の生成
「介護クリーク」の創発性
「介護クリーク」の可変性
「介護クリーク」とジェンダー規範
介護期の社会的ネットワーク

第9章 成人期の親子ライフスタイルと主観的家族境界
成人期の多様性
家族ライフスタイル論と「主観的家族境界」
データと方法
分析結果
分析から得られた知見
成人期の親子ライフスタイル
「成人期の親子ライフスタイル」から「介護ライフスタイル」へ

終章 介護ライフスタイルの課題と展望
介護保険制度施行後の動向
民主的な交渉による合意は可能か
介護者の「主体性のディレンマ」
要介護者の「主体性のディレンマ」
「介護ライフスタイル」と個人の所有資源
「介護ライフスタイル」と家族
「介護ライフスタイル」論の展開
介護意識の変化
「介護ライフスタイル」の準備
個人化論としての「介護ライフスタイル」論
「介護ライフスタイル」のゆくえ

参考文献
初出一覧
あとがき

春日井 典子 著
本体2,100円(税別)
2014年10月発行
四六判/274頁
ISBN978-4-7907-1638-9
個人化の進行する現代社会における要介護者と介護関与者の「主体性の尊重」と「自己実現」をめざす新たな高齢者介護の分析から「主体性と自己責任のディレンマ」に悩む現代の諸相をとらえ、共生社会の創生を期待する社会変動論――待望の新版

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