フランス演劇にみるボディワークの萌芽 ― 「演技」から「表現」へ

フランス演劇にみるボディワークの萌芽
目次
はじめに

序章 俳優「の」からだ

第1章 レトリックからスペクタクルへ
――十九世紀末フランスにおける演劇の状況

第2章 夢みる自然主義
――生への関心と無意識の探究

第3章 認識というドラマ
――認知の内面化とあらたな劇作術

第4章 変容にさらされる俳優像
――無意識の獲得という逆説

第5章 「脱力」と「型」にむけて
――俳優の存在から生まれる演劇性

結び

中筋 朋 著
本体3,500円(税別)
2015年 3月発行
A5判/240頁
ISBN978-4-7907-1659-4
自然主義を唱えたゾラ、自由劇場の創設者アントワーヌ、演劇雑誌を主宰したジュリアン、象徴主義演劇の可能性を示したメーテルランク。見えない「生」に取り憑かれた人々の演劇論や戯曲を通して、現代演劇の源となった俳優訓練術の萌芽を描く。

専門書 (文学・歴史・芸術・その他)


《「はじめに」からの抜粋》

 現代演劇をつくるうえで、俳優のからだの素地ができているということは、非常に重要である。これは、必ずしも超人的な身体能力を身につけることとは一致しない。むしろ、そうした身体技術を有しているよりも、ボディワークを重ねることである種のからだの状態をつくり出せることが必要になる。
 本書は、十九世紀末フランスの演劇論や戯曲を読みときながら、俳優に必要なこのようなからだの状態――俳優特有のからだのあり方を素描しようという試みである。十九世紀末の思潮の変化と俳優に求められたからだの状態は、実は密接に結びついている。そのことを本書では、特にこの時期の劇の変容を描き出すことで浮き彫りにしていく。


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